e-sportsに先駆けていた「外遊び事業」 チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA【NPO法人ゼロワン / 株式会社IKUSA】・マル知る!



近年、メディアを賑わせるワード「e-sports」
当メディアを運営する株式会社エイプリルナイツも、ゲーマーの集う企業のためe-sportsに注目しています。
様々なゲームタイトルにてプロゲームチームが生まれる華やかなe-sports業界。
ですが、認知の更なる拡大や収益化の方向性など、事業としての課題はまだまだたくさんある状況です。


そんな中、とある遊びを事業として、2011年から企画・運営してきた団体があることをご存知でしょうか。

NPO法人ゼロワン / 株式会社IKUSA が運営するとある遊び、それは「外遊び」


電源ゲームどころか、ボードゲームカードゲームといった非電源アナログゲームでもありません。
誰もが子供の頃に行うもっとプリミティブな遊び。そのなかのチャンバラごっこ。
それをルールや道具を整えて「チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA」と冠したイベントとして開催しています。

今回はこの「チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA」の紹介。そして運営団体 NPO法人ゼロワン 東京運営 高山勝氏へのインタビューを紹介いたします。



1.チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA とは
2.外遊びを再び日本の文化に ― NPO法人ゼロワン 東京運営 高山勝氏インタビュー
3.次に高山勝氏が注目する外遊び「かくれんぼ世界選手権」




1.チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA とは

百聞は一見に如かず。まずはこちらの公式PVをご覧ください。



■チャンバラごっこを安全かつ分かりやすくルール化

基本ルールはとてもシンプルです。

・利き手に安全なスポンジ製の刀を持ち、逆の腕に「命」と呼ばれる装置を装着します。
・「命」は腕に巻いたバンドにカラーボールが磁石でくっついている構造です。
・この「命」を刀で狙い、カラーボールがとれて落ちた人は脱落となります。

この分かりやすいルールにより

・腕力は不要なため、体格や体力の差があまり関係なく、大人と子供もいっしょに遊べる。
・ルールがとても明確なため、外国人観光客の方も楽しく遊べる。

といった優れた点があります。家族でイベントに訪れる方や、日本文化に興味のある外国の方といった参加者のメイン層になる人達が気持ちよく遊べるルールになっています。



■ロケーションと演出がごっこ遊びをさらに盛り上げる

家族や外国の方でも楽しめるチャンバラ合戦 - 戦 IKUSAは、全国のイベントに誘致されて開催されています。
この際、ただ上記のルールで遊ぶだけではありません。
イベントの内容と融合させる・開催地の歴史などを踏まえた演出を盛り込んでいます。

一例として、公式ページの開催実績のなかから「伊達政宗公、生誕450周年イベント!伊達武将隊と親子でチャンバラ開催」

仙台の青葉城にて開催された伊達政宗生誕450周年のイベント。
伊達家の武将に扮した演者と共に、来るべき大合戦に備えた模擬合戦を行う、というストーリー立てがされています。






上記のイベントに限らず、チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA運営スタッフは戦国風の衣装を纏い、アテンドを行っています。
チャンバラごっこの「ごっこ」を丁寧に作り込み、エンターテインメント体験に昇華させています。



■地方活性や社内レクリエーション、テーマパークイベントなど年間100件の開催

チャンバラ合戦という題材のため、前項のような日本全国の歴史的な催しと親和性が高く、地方活性のイベントとして好評とのことです。
また、企業からの社内レクリエーションや社員旅行・研修での開催依頼も増えているそうです。
より参加しやすいものでは、テーマパークでの開催もありました。「よみうりランド」「日光江戸村」での実績があります。




2011年から始まったチャンバラ合戦 - 戦 IKUSA。今や年間100件の実施が行われるイベント事業となっています。


2.外遊びを再び日本の文化に ― NPO法人ゼロワン 東京運営 高山勝氏インタビュー




――本日はお時間を頂きありがとうございます。よろしくお願いいたします。


高山氏こちらこそよろしくお願いいたします。


――NPO法人ゼロワンが開催しているチャンバラ合戦 - 戦 IKUSAは、現在どのくらいの規模となっているのでしょうか。


高山氏年間のべ10000人ほどの方に参加していただいています。開催には大きく3パターンがあります。まずは地方自治体の地域活性イベントとして使っていただくパターンです。例えば、岐阜県可児市では年間12回合戦を行っています。


――月に1回のペース、すごい頻度です。


高山氏市の職員の方主催で開催していただいています。可児市の小学生は学校の自由研究でチャンバラ合戦の研究をしているほどです。



――岐阜県可児市、チャンバラ合戦が根付いていますね。


高山氏岐阜県には関ケ原もあります。関ケ原の合戦を再現したイベントでは「もし小早川が裏切らなかったらどうなったのか」といった趣向を盛り込みました。結果は小早川の裏切りがあったから勝利したんだ、ということになりました。


――その地方の歴史などを盛り込むことで、地方活性イベントにとても親和性があり盛り上がりますね。


高山氏施設や資源が要らないことも大きいです。芝生や公園、体育館があればどこでも開催できます。あとは我々運営がその地域を活かした合戦の世界観やプランを作り盛り上げます。



高山氏次は企業の社内イベントです。社内運動会や社員旅行先でのレクリエーションとして開催します。社員旅行先の日光江戸村で合戦を行ったこともありますし、普通のホテルでもホールを使わせてもらって開催といったことも可能です。


――社内イベントでチャンバラ合戦は盛り上がりそうですね。


高山氏従来の社内イベント、例えばバーベキューなどを行っても、なかなか目上の人と打ち解ける機会にならなかったりするんですね。それがチャンバラで同じチームのフラットな関係で、協力して戦うとなるとコミュニケーションしやすいと好評です。社内交流として活用していただいています。



高山氏最後は商業施設です。デパートの屋上やテーマパークでの開催です。よみうりランドでは毎月1回開催しています。


――月一開催、定番のアクティビティになっているんですね。


高山氏開催日にイベントブースで日に4回行っています。フリーパスで入場されてその場で初めてチャンバラ合戦を知ったという方にも参加いただけています。


――家族連れのお子さんが喜び、かつ親御さんもいっしょに参加できるのでテーマパークも絶好の合戦場ですね。




――大盛況のチャンバラ合戦 - 戦 IKUSAはどういった経緯で始まったのでしょうか。


高山氏2010年に大阪で、大阪の町興しがしたいという話が持ち上がりました。ランドマーク的な建物はあってもイベントとして華になるものがなかったんです。また外国人観光客の方に楽しめるという要素も必要でした。外国人の方に好まれていたものに「コスプレ」があったんですが、コスプレは写真撮影で終わりになってしまうんですね。そこで日本のコスプレ、武士や侍のコスプレをして、なにをするか。武士がするものということでチャンバラという着想が始まりでした。


――外国人の方に喜ばれるもの、ということでチャンバラだったんですね。


高山氏そして日本人もそもそもチャンバラしていないよね、ということで。


――そうしてチャンバラ合戦の試みが動き出したんですね。当初から好調な滑り出しだったのでしょうか。


高山氏初は大阪城公園でゲリラ的に許可をとらずにチャンバラをやって、怒られてみたいな(笑)


――立ち上げ期にはそんなことが!


高山氏ですがその後、2016年に大河ドラマ「真田丸」のイベントが大阪城で行われたんです。大阪城で真田幸村が大阪城に入場する回をパブリックビューイングで見るというイベントです。このイベントに大阪の陣合戦としてチャンバラ合戦 - 戦 IKUSAも参加しました。あの日、ゲリラで開催して怒られて追い払われた大阪城で正式にチャンバラできたという感動がありましたね。




――6年越しに大阪城で大河ドラマとコラボレーションして大阪の陣を体験できるチャンバラ合戦! 正式なイベントとして採用されたのは、イベントとして万人に面白いだけなく、大河ドラマとコラボできる細部のクオリティの高さがあってのことですね。


高山氏チャンバラ合戦は週末に開催されることが多いのですが、合戦の無い平日は打合せを繰り返しています。一件のイベントに対して世界観の作り込みを重視しています。イベントの開催一日に対して、打合せにもっと多くの時間を使っています。


――全国のイベントならば、その土地の歴史に合わせた内容などを練るのですね。


高山氏そうです。例えば、その土地のある人物に焦点を当てたい。ならばそれをストーリー仕立てにして、その人物がキーになるミッションを作る、といった感じです。


――イベントのプロデュース、ゲームデザインのディレクション全て行うのですね。


高山氏我々は「合戦コンサルタント」と名乗っています。


――ルールの明快さと作り込まれた世界観が、老若男女さらには外国の方にも好評な要因ということですね。このほかにもチャンバラ合戦 - 戦 IKUSA広い層に受ける要因はありますでしょうか。


高山氏そうですね、チャンバラ合戦は「遊び」で「スポーツ」ではないところだと思います。


――「遊び」と「スポーツ」の違い?


高山氏勝ちにこだわるか、こだわらないかという違いです。スポーツは大会で優勝することや記録を出すことが目的で、スポーツの勝ちはそういった結果を残すことです。対して遊びは、遊んだ後にみんな楽しかったね、という場を作り出せたならば勝ち。そういう風に我々はスポーツと遊びを線引きしています。


――遊びももちろん勝敗があるのですが、最も重きを置くところが勝敗ではなく、楽しい体験の共有、ということですね。


高山氏負けた~!でも面白かった!となったならば、全員が勝ちです。



――チャンバラ合戦 - 戦 IKUSAは、必要な道具は安全な剣と勝敗を判別する「命」だけととてもシンプルに用具もルールも完成しています。この基底のルールや用具の変化や進化はあるのでしょうか。


高山氏合戦ごとの演者の衣装演出のほかにも、新たに開発されているものもあります。最近は「城壁」を開発しました。


――城壁?!


高山氏空気で膨らませることができる仕組みになっています。電動ポンプで30分ほどで膨らみ、かなり大きな壁と門が立ち上がります。これを設置することで攻め方の工夫が必要になったりと遊びの幅が広がります。




――見栄えも凄いですから、雰囲気も盛り上がりますね。


高山氏さらに、今はプロトタイプを作ってテストしているところなんですが、IoTを活用したものを開発中です。「命」のバンドにGPSを組み込むことで、参加者がどこにいるか・何人残っているのか、といった情報をスマホなどで見ることができるという構想です。




――なるほど!


高山氏位置と人数の情報確認だけでなく、TVゲームのようにスマホで指示や援護要請を出せると面白くなるのではないかと。


――プロトタイプでのテストはどうだったのでしょうか。


高山氏テストなんですが、みんな画面を見る余裕がなかったんです(笑)目の前の敵と戦うことに大変で。状況の変わる戦場を俯瞰的に見られたらと考えていたのですが、この点はまだ工夫が必要です。


――作戦指示を出す専門の人を置くなど、色々ありそうですね。


高山氏作戦本部を置くのは試してみたいですね。あとは観客を巻き込めたら楽しくなるのではないかと。観客からの声が届くとかも面白いか、など色々検討しています。


――合戦の最中にスマホ画面を見るのが難しいとなると、HoloLensなどのARデバイスと組み合わせてみたくなりますね。


高山氏Google Glassなどをドラゴンボールのスカウターのようにしたいですね。目の前の敵の、過去に参加した合戦の成績を表示するとか。


――それは最新のPCゲームで人気の「Apex Legends」みたいですね!


高山氏今はこのIoTシステムを20台ほどでテストしていますが、最終的には1000台規模で運用できるよう精度を高めていきます。


――最新のムーブメントを取り入れる企画力行動力が速いですね。


高山氏我々の代表はこの形を7年前から構想していたそうです。TVゲームでいう戦国無双のようなイメージですね。ほかにもチャンバラだけでなく、例えばドラゴンクエストのようなファンタジーの世界観で、ARで目の前にモンスターを表示して戦う、といったことも描いています。


――チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA、日本各地での開催がどんどん盛り上がっていくなか、さらにブラッシュアップされて進化もしていく。楽しい体験を探している一般の方も、多くの人に喜ばれるイベントを欲している企業や地方自治体の方も今後見逃せないコンテンツですね。


3.次に高山勝氏が注目する外遊び「かくれんぼ世界選手権」


――チャンバラ合戦 - 戦 IKUSAについて伺ったのですが、また新たに「外遊び」を仕掛けていくお考えがあると聞いたのですが・・・


高山氏はい、次は「かくれんぼ」です。


――かくれんぼ。これもまた誰しもが体験したことがあり、多くの人が楽しめる遊びです。やはり――チャンバラ合戦 - 戦 IKUSAと同じく、NPO法人ゼロワンでルールや世界観を作って展開していくのでしょうか。


高山氏いえ、まずは「かくれんぼ世界選手権 -Nascondino World Championship-」を日本に紹介したいと考えています。


――かくれんぼ世界選手権!?



高山氏が日本に紹介したいという未だ知られざる「かくれんぼ世界選手権 -Nascondino World Championship-」

かくれんぼ世界選手権とは一体いかなるものなのか。そして高山氏を含む初のかくれんぼ世界選手権日本チームが大会参加で体験したもの。

このお話も大変面白くボリュームがあるため、後編の別記事として後日掲載いたします。




チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA この記事を読むまでご存知でなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

老若男女を問わず幅広い層に好評で、日本各地での開催も増え続けイベント興行として成功しているコンテンツが「チャンバラ」だったとは驚きです。


チャンバラ合戦 - 戦 IKUSAに参加してみたいと思った方。

イベント開催を行いたい地方自治体の方。

社内レクリエーションとして検討したい企業の方。

ぜひ下記URLよりチャンバラ合戦 - 戦 IKUSA公式ページをご覧ください。


チャンバラ合戦 - 戦 IKUSA 公式ページ


この記事を書いたライターは?

bukkey

マル知る!編集部員。現在はVR関連に興味津々。

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